
Bellwood Academy ロゴ物語|第5話「飛び立つ蜂」

▼この連載について
この連載は、僕が60歳で始めた挑戦「Bellwood Academy」のロゴに込めた思いを、 自身の半生を振り返りながら紐解いていく、全五話の物語です。
第1話:盾 第2話:本 第3話:蜂 第4話:リボン 第5話:飛び立つ蜂(←今回)
飛び立つ蜂:自律と自由の未来へ
この連載では、私が会社を離れるまでの葛藤、次の一歩を踏み出すための準備、そして一人になって初めて気づいた「つながり」の価値について綴ってきました。いよいよ最終話となる今回は、この挑戦の先に私が見据える未来について、少しだけお話しさせてください。
その答えは、案外シンプルです。
もう一度、心からワクワクしたいと思った。
ただそれだけなのです。
会社員時代は、確かにやりがいも、誇りもありました。しかし正直なところ、知らず知らずのうちに「守り」に入っていた気がします。失敗したくない。波風を立てたくない。そんな気持ちが、少しずつ私の心を覆っていたのかもしれません。
そんな時、あるAIプロジェクトの話を知りました。
AIが数万件のCMDBデータやログを分析し、まだ誰も気づいていないシステム障害の「予兆」を検出し、大規模なシステムダウンを未然に防いだという成功事例です。その技術の素晴らしさはもちろんのこと、私の胸を打ったのは、その可能性の広がりでした。
「この知識があれば、もう看板に頼らなくていい」 「自分の力で立てる。自分の言葉で、世界とつながれる」
そう思えた瞬間、心の奥がじんわりと熱くなり、「ああ、また始められるかもしれない」と、強く思ったのを覚えています。
私にとっての「ワクワクする未来」とは、つまり、「自分の価値で立ち、自分の意思で選ぶ人生」だったのだと思います。誰かの判断ではなく、自分の手で舵を握る。その感覚を、もう一度、ちゃんと味わってみたかったのです。
Bellwood Academy に込めた願い
Bellwood Academyは、そんな想いから生まれた場所です。
ここは、単に知識を詰め込むだけの場所ではありません。それぞれの経験を棚卸しし、今の自分に問い直し、これからに向けて「意味のある準備」を重ねていく場所です。
大きくなくていい。完璧でなくてもいい。ただ、「今の自分でやってみよう」と思えることが、何よりも素晴らしいスタートになるのです。
ロゴに描かれた蜂は、過去(本)を抱え、支え(盾)を背負いながらも、まっすぐ、少しだけ上を目指して羽ばたいています。それは、今の私自身の姿でもあり、これから出会う誰かの「これから」なのかもしれません。
あなたの「もう一度」を、ここで
ここまで、この小さな実験記録を読んでくださり、本当にありがとうございました。
この五話で、私がどうしても伝えたかったのは、たった一つのことです。
「何歳になっても、きっともう一度始められる」 そしてその挑戦の先に、自分だけの「自立と自由」がちゃんとある、ということ。
Bellwood Academyは、まだ何も完成していない、まっさらな場所です。しかし、だからこそ、どんな学びも、どんな出会いも、ここから始められます。その最初のページに、もしあなたの名前が並んでくれたら――こんなに嬉しいことはありません。
あなたが今、もう一度「始めてみたい」と思っていること。
その小さな羽ばたきの準備を、ここで一緒に始めませんか。
(了)